No.17 Memorable Tasting with Grace Family Vineyards【グレイス ファミリー オーナー夫妻をゲストに迎えて】



〜 MENU 〜
かぼちゃの温かいヴルーテスープ
アカザ海老、焦がした栗粉風味

季節の若野菜とフレシュハーヴのコンポジーション
シチリア産オリーヴオイルの香り 生帆立のまりねと共に

ドンブ産うずらのグリエ ランド産鴨フォアグラのポワレ
とうもろこしのガレットとアティチョークのピュレ
マデラ酒とアルガンオイルを加えた肉のジュ

スモークしたタスマニア島産 子羊背肉のロティ
発芽小麦オイル風味ブルグーソエ
ペルノー酒で仕上げたジュ ロティ

食べごろのチーズ
バシュラン・モンドール エポワス

フレッシュシェーヴルチーズのムース
苺とルバーブのマリネ オリーヴオイルの香
練乳のアイスクリームと共に




【「ビバ!ワイン会 Vol.17 グレイス夫妻を囲んで」 at ザ・ジョージアン・クラブ 】

前日の宴の余韻が残る午前10時、全ての荷物を抱えて車を西麻布にとばします。
この日は、ウエディングよろしく全館貸切。重いスーツケースも2階の客室に置けるし、着替えもできます。花嫁の控え室に使われることが多いという、豪華なバスルームやツインベッドのある立派な部屋に、ご夫妻も思わず感嘆の声をあげておりました。最近急増しているレストランウエディングですが、ここまで設備の整っているお店なら、ブライドも安心というものです。
さて。北関東から九州まで、遠方からおはこびくださったゲスト30名。
みなさんに楽しく過ごしてもらえるよう、3人で作戦会議。あーだーこーだと意見を交わし、参加者に渡すポスターとペンを用意して、いざまいらん!

【ビバ!ワイン会 Vol.17 グレイス夫妻を囲んで】
日時: 2004年1月25日(日)  ザ・ジョージアンクラブ
協賛: リーデルジャパン 

この日の会も人気が高く、競争率の激しい抽選となりました。幸運なゲスト達が、まず案内されたのは2階の個室。ダイニングは、地下に降りていくはずなのに…?
本日は貸切でございますから、ここでもアイスブレイクタイムを設けました。
階段を上がると、シャンパーニュワゴンに冷えたソーターのロゼとグレイス夫妻が待っている趣向です。握手をしたり、ポスターにサインをしてもらったり、積年の思いを伝えたり…。全員とダイレクト・コンタクトができた、とディックとアンもご満悦。


ポスターにサイン…って、どういいうこと?  実は。
グレイスファミリー・ヴィンヤーズののエチケットをそのままポスターサイズにしたものは、隠れた人気グッズです。ダライ・ラマ法王からホームレス・ピープルにまで、わけへだてなく渡し続け、その数 6,800個を数えるまでになった時計、そして以前は収穫を手伝う時に配られたキャップ。これらをグレイスファミリー三種の神器という。
…わけではないが、いずれも非売品なればこそ、ワイン同様希少価値が高く、手にした人は、このうえなく大切にしてくれるのであります。


4年前のチャリティ・イヴェントでも大活躍した このポスター、毎年ヴィンテージが変わるわけではありません。ワイナリー史上ベリーベスト( VERY BEST )といわれ続けたヴィンテージ「1987」をモデルとした、不変のデザインでございます。
クリティークの評価も高く、ワインのクオリティに非の打ちどころがない、グレイス家にとって特別のヴィンテージを、記念してポスターにしたのが始まり、というところでしょうか。

スカーレット・オハラになった気持ちで、降りていく螺旋階段から見下ろすダイニングルームは壮観の一言に尽きます。リーデルのグラスが整然と並び、大輪の白ユリ「カサブランカ」とグレイスファミリーのボトルが、出迎えるがごとくセンターに鎮座している様は、そうそう経験できるものではありません。しかし。ここで舞い上がるのは、まだ早い。ゲストはもちろん、ディック達も知らないサプライズが実は用意してあるのでした。フッフッフ。
ビバ!ワイン会は、以前どこかの会場で顔をあわせていたり、当選が判明してから連絡をとりあい、連れ立って参加くださったゲストが多かったので、最初からにぎやかです。「お久しぶりー!」「あ、来てたのー?」なんて和あいあい々なのは良いのですが、中には4人同じ席に座りたい、とか5人離れたくない、なんてワガママを言う人もいたりして。
「お席は公平に抽選です」にっこり優しい声で、冷たく言い放つも?日ごろの行いが良いのでしょう、本当に離れずにすんだようで、私も一安心。
グレイス夫妻が、各テーブルをまわって食事をする試みは、広い会場で席次に不満が出てはいけないとの配慮からです。折角の機会ですから、みなさんお話したいですものね。
「エクセレント!65年生きてきた中で初めて食べる味だ」ディックが、あっという間に、たいらげたサラダ。ザ・ジョージアンクラブのシグネチャー・ディッシュのひとつでした。
フランスのミシュラン三ツ星レストラン『オーヴェルジュ・ド・レリダン』で修行した久高章郎総料理長が、野菜嫌いなワイフのために、なんとか美味しく食べてもらいたい、と苦心の末にあみだした、愛のこもった一品です。
清冽なほど新鮮な生帆立が、顔をのぞかせる季節の若野菜は、ミシェル・ブラスのガルグイユーやルイ・キャーンズのアミューズ・ブーシュに出てくるそれをも凌駕する野菜のあまさにあふれていました。俗に足が早いといわれる魚介類が、生臭くなるのは、その血液が発酵し始めるから。この生帆立が、いかに新鮮だったかを物語る一皿は、フランスでは、なかなかであえないのものであります。
2004年3月にリリース予定の、設立から25年目にして初めて、ワイナリーが全工程に携わった単一畑「ブランク・ヴィンヤード」とオリジナルの2001を、サイド・バイ・サイドで飲み比べ、現時点でダントツ人気の2000に酔いしれ、ワイナリーから直送された完璧な状態の1992を堪能。ましてや、このワインのために、心血を注ぎ たゆまぬ努力を続けてきたグレイス夫妻と同じテーブルを囲んで、ともなれば、まさに至福の時でござりまする。と思うでしょ。
いやいや、こんなもんじゃございませんよ、ビバ!の底力は。
っていうか、ビバ!ファンのパワーと慈愛博愛の心は、かな。
メインの後のチーズが用意される頃、アナウンスメントが控えていたのでゴザイマス。
私のマイクを持つ手も、声も心なしか震えるような…。
ワタクシのアナウンスの声に、会場にどよめきが走り、ディックが思わず立ち上がる。
いったい何がおこったのでしょうか?
ザ・ジョージアン・クラブの見目麗しいスタッフの手で、うやうやしく、そして高々とかかげられた
マグナムボトルは、まさしくあのポスターと同じ1987年!
えっ?飲めるの、これ。みせびらかしているだけ?目の保養なわけ?なになに、これ。


前述した「ゲストはもちろん、ディック達も知らないサプライズ」とは、このことだったのかーッ。
あの静かなアンでさえ興奮気味、「87年をいただくのは、本当に久しぶりだわ!」と目を細め「しかもマグナムとは…!」ディックもボトルをいとおしそうに手にとり、しげしげ眺めています。
この希少なボトルをこの日のランチョンのために、ご寄付くださったのは、船橋でワインショップ「山城屋」を営む積田ご夫妻。最初で最後のビバ!カリフォルニアツアーにご参加以来、(店名は老舗の強みか悲しさか ずいぶんとベタだけど)カリフォルニアしか売らん!の意気込みと情熱で、その普及に心をくだく、太っ腹カップルでございます。
「つみたて貯金のつみたです。でもワインを知ってから貯金はぜんぜん貯まりません♪」と自己紹介された時の奥様の可愛い表情を、今も昨日のことのように思い出します。
ディックが感謝の気持ちを込めて、彼女につけたニックネームが「マーク」。
なんだそりゃ。でしょー。彼は気に入った女性に男性名をつける悪癖があるのでした。
ひさよ→ジョージ、ゆかり→ビル、そして今回 佳代子→マーク。てなかんじ、であります。
急遽、バカラやリーデルのボルドーグラスがテーブルに用意され、今だどよめくゲストたちも本当に飲めることを確信。狂喜乱舞、大喝采、拍手の嵐。積田夫妻には、新郎新婦よろしくフラッシュの嵐。「この素晴らしいヴィンテージを、グレイス夫妻やみなさんとシェアできることは、僕たちのこのうえない喜びです。」
く〜っ、カッコイイ!積田さん。このスピーチ、たくさん練習してきたんだ、きっと!

ここに、ワインの味わいや、ワインノートにつけるべきコメントを書くのはやめておきましょう。
この行動こそが、ディックたちが、ずっと続けてきた慈しみの心ですから。
どんな貴重なワインだって、感想を語る相手もなしに、ひとりで飲んだわ美味しくないでしょう。
見返りを求めずにシェアするところに、その意義があるのは、ワインに限ったことでは、ありませんものね。そのときの心もちで、飲むワインも、口にする料理の味さえ変わってくるものです。そしてこんなに美味しいワインを、私はかつて飲んだことがあったろうか。
胸に染み入る一献でした。みーんなを幸せにしてくれた積田ご夫妻、本当にありがとう!
サイレント・オークションや子供たちのお話で、みんなの目頭が熱くなったのは、前夜と同じです。
もちろん、この日の話と感動は、前日のそれとは違う形で、胸におしよせてきます。
これからも毎日の暮らしの中で、ワインを通して そして通さなくても、こんな気持ちになれる瞬間でうめつくされることを願いつつ。




フォトアルバム

アイスブレイクタイム こぼれる笑顔♪




ザ・ジョージアンクラブを貸しきって…




ワイナリー史上、ベストを言われ続けた’87のドナー積田ご夫妻




ウエディングなみに!盛り上がる会場




ぜーんぶ空いてしまいました




ゲストたちと


ワインリスト
- ウエルカム・シャンパーニュ Welcome Champagne
- 2001 ピーター・マイケル ラ・キャリエア Peter Michael Chardonnay La Carrier
- 1992 グレイス・ファミリー ヴィンヤーズ Grace Family Vineyards
- 2000 グレイス・ファミリー ヴィンヤーズ Grace Family Vineyards
- 2001 グレイス・ファミリー ヴィンヤーズ Grace Family Vineyards
- 2001 グレイス・ファミリー ブランク ヴィンヤード Grace Family Blank Vineyard









 

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