1日、1〜2ケ所しか回らないことが基本のケイのツアーですが今日は特別、4ケ所。
↓もくじのもくじ、好きなところから読んでください。1章完結になってます。
1)ジャーヴィス
2)フロッグス・リープ
3)ケイマス
4)ニーバウム・コッポラ
5)フレンチ・ランドリー
1)ジャーヴィス
ワイナリー内は一切、撮影禁止。全米では過去に、なんと秘境などの特集で有名な「ディスカバリー」というTV番組に唯一、放映されたことのある【ジャーヴィス】を訪れました。
すべてのワイン造りのプロセスを「洞窟の中で行う」ことで有名なこの蔵、
その事実をエチケットにもうたっています。
ワインメーカーは、バレンタイン特集ブレンディング・キットでもご紹介した
デミトリー・チェリチェフ。BVやイタリアのサッシカイアでもその腕をふるった実力派です。
ナパの丘陵地帯に1400エーカーの畑を所有するウイリアム・ジャーヴィスは、
一般人の想像を超えるリッチマン。ダラ・ヴァレのオーナーにして「あそこは、私達とは
ちょっと違うから」と言わしめるほどの潤沢な資金を、
すべてこのワイナリーにつぎ込んでいます。敷地内には妻と自分の名をつけた
湖があり(これが畑をクールダウンするのに一役かっている)、カーヴを掘削中に
出てきた源泉を利用して、そのまま滝をつくってしまったり…。
そう洞窟の中に滝が流れてるの!そして、これがワイナリー内でパーフェクトな
湿度を保っています。夏でも冬でも、蔵の中の温度と湿度が一定になるように
工夫されているわけです。
普通、セラー内のバレルは積み上げられているものですが、「作業効率」が
いいように、ここでは床に一列にダーッと並べられています。
こんな贅沢なスペースの使い方をしているのは私の知る限り、「オーパス・ワン」とここだけ。
カーヴ内、どこに何を取りに行くにも100m以内ですむように設計されていて、
ワインメーカーのみならず、ワインにとっても素晴らしい環境が整っています。
利益率など全く考慮せず、好きなように納得のいくワインメーキングを
していることは想像に難くありません。
こんなに素晴らしい施設で生産量たったの7000ケースですから。
1年に1度しか使わない、ボール・ルーム宴会場)
には、アーカンソーから掘り出されたクォーツやブラジルからのアメジストの原石が
飾られています。私の背丈に届くくらいの大きさ!このお部屋でテイスティングして
みんな、ホーッとため息。お部屋に感心してる場合じゃない、ワイン飲まなくちゃ。
一口飲んだ時、「わっ、これ美味しい!」あちこちから声があがります。
いい果実だけを選定し、、ゆったり造るとこんな味になるのね…。
2)フロッグス・リープ
今日のランチは、日本で最も有名なワインメーカーの一人に名を挙げられる、ジョン・ウィリアムスを囲みながら【フロッグス・リープに
て】。
私が事前に言っておいたのに、誰も練習してこなかったらしく、
バスケット。ボールのスリーポイント・シューティングは全滅。
誰もボトルはゲットできませんでした。
ここの美人スタッフは、上手なのよ〜。お手本を見せてくれた
ミンディもリサも一発で決めてカッコイイ!
なんでも、ちゃんと決まらないとお給料が下がるらしい(笑)
日本でも有機栽培でその名をはせるフロッグス。近年はこの有機栽培に
バイオダイナミック・ファーミングや風水が加わっています。
バイオダイナミック・ファーミングって何?
宇宙や地中も含めた自然のすべての力を、受け入れ活用させる、
それこそ信じる心と情熱がないと出来ない栽培法です。
潮の満ち干きや月の位置によって変わる、パワーを地中から引き出し
葡萄樹(だけじゃないけど)に還元させてあげる。
科学分析だけでは説明のつかない、「気」を入れることにより、素晴らしい果実が
育つという考えです。
毎日お花に水を上げるとき「いつまでも元気に咲いていてね」って
話しかけていると、本当に1ヶ月くらいもつのと同じような感じでしょうか。
これも全て伝えるには、相当の長さになるので、機会をあらためてご紹介します。

〜フロッグスにてジョンを囲んで〜
1800年代に建てられた、今も活躍するナパで最古のワイナリーに
(建物自体はバーン= Barnといいます)これまたステキなテーブルセッティングが
用意されていて、(センターにあるフラワーアレンジメントなんて、
日本の結婚式より豪華ってかんじ?)楽しい質疑応答ランチの始まりです。
メンバー「有機で栄養を与えた畑っていうのは、絶対に葡萄樹が病気にならないの?」
ジョン「人間におきかえてみようか。栄養バランスを考えた食事と睡眠を十分に
とって、エクササイズもして、ストレスのない生活を送っていたら病気に
なりにくいよね。だけど絶対癌にならない保証はない。
どんなに気をつけていても病に倒れることはある。
だけど何も気をつけない人よりは、防げる確率が高くなると思わない?
僕がここで葡萄樹に、ほどこしている愛のこもった作業は、そういうことなんだ」
いつもジョークをとばしているジョン、明るいし典型的なカリフォルニアンという感じに見えるけれど、実はニューヨーカー。
UCデイヴィスで醸造学を修める前は、コーネル大学でバイオロジーを
学んでいたインテリです。学費をかせぐために、郊外のワイナリーで
バイトしているうちにハマってしまい、バスにゆられて大陸横断、
はるばるカリフォルニアまでやってきたそうな。
彼のあたたかい人柄はもとより、どうやったら滋味あふれる素晴らしい果実がそしてワインができるか…真摯に情熱を傾け、それを実行している
ジョンの思いのたけに直接触れて、大感激のメンバーでした。
〜ケイマスのテイスティングルームにて〜
3)ケイマス
フロッグスから3分も車を走らせれば、もう【ケイマス】です。
マルズ・バーのオーナーに「マルゴーを超えた」と言わしめた
バッチオ・ディヴィーノ(天使のキス、の意)のオーナー兼ワインメーカー=
クラウス・ジャンセンが、実はケイマスのセールス・ディレクターでもあります。
彼の案内で樽の洗浄やセラー内を見せてもらい(ここはオーナーである
チャーリー・ワグナーの考えか、とても秘密主義で、テイスティングは
できても見学は通常、一切禁止)、スペシャルセレクションを含む
現在リリース中のワインをテイスティング。
時間がおしてきて、ワインを買う時間がなくなってしまったのは
申し訳なかったです。私の原稿のスペースも…

〜バレル洗浄〜
4)ニーバウム・コッポラ
本日の最終訪問ワイナリー、【ニーバウム・コッポラ】に辿り着くと、なんと
プレジデント自らお出迎え。いつもは鎖で封鎖されている、コッポラ監督の
自宅を見下ろす丘の上でワイナリーの歴史をじっくり聞いた後、
ワイナリー2階にある映画美術館を経て噂の開かずの間へ。
いや、ハリウッドのスターやVIVA ツアーのメンバーが行くと開きますけど♪
ワインメーカーもかけつけてくれ、他の人達がまぎれてこないように
ドアを閉めきったうえで、ライブラリー・セレクションに囲まれながらのテイスティング。
日本でも人気のビアンコ、ロッソから始まり、みんなのお目当てである
3月リリース予定のルビコン97を飲んだ時は「おぉー」と低く感嘆の声がもれます。
今、飲んでもウマイんだナ、これが。 しなやかでなめらかな「質の良い」タンニンが
全体をギュッとひきしめ、そして引き立てている感じ。
スペクテーターのリヴューで、ルビコンにとって、これまでの最高得点
95ポイントを獲得したというのも納得。リリースが待ち遠しい!
5)フレンチ・ランドリー
さてさて、珍しく駆け足のワイナリー訪問を終えて、今日のディナーは
お待ちかねの【フレンチ・ランドリー】
一度、ホテルに戻って、リフレッシュして…
おぉ、みなさん とてもお洒落に決めてる!
オーナーシェフである、トーマス・ケラーから歓迎のシャンパンを
いただいてリラックスした後、予算内でどんなワインを飲むかで、楽しいディスカッション。
油断すると、ここのディナーはひとり$500は、軽くいってしまいます。
アロウホもあったけど、こちらを薦められたので、まずは
ミア・クラインが造るセレーヌのソーヴィニヨン・ブラン $54。
カベルネやメリテージュは、さすがに$100以下のものはない…。
「予算、気にするなら最後まで、ソーヴィニヨン・ブランで通すしかないよ-」の言葉に
一同、大爆笑で予算いきなりアップ↑
米国のソムリエの特徴として、以下の2点が挙げられます。
@自分が好きなワインや惚れ込んでいる銘柄について
質問されると、あからさまに相好をくずし、喜びを表現する
A知らない銘柄や飲んだことのないヴィンテージなどを、
客が持ち込んだり注文した時、「一緒に試飲しましょう」というと
正直に飲んだことない旨を伝え、感謝の気持ちを表現する
飲みたかったルイスのシラーは、すでに品切れになっていて、VIVA!でも人気の私のイチオシ、キャピオーをオーダーした時
キースの瞳が、突然キラキラ輝きはじめました。
「あれは、すごいワインです!僕も大ファン。うちでも人気があって…
もう1本しか残っていないかも…。ちょっと見てきます。」
え、2本ないと困る!せっかくなごやかにしているのに、ケンカになるかも〜。
でもこんなに、わかりやすい反応してくれると、メンバーの期待も高まります。
「これが最後の2本」だとニコニコしながら、戻ってきたキースに
みんな大喜び!果実みのしっかりした、これぞ「カリフォルニアの極上ピノ」
堪能できました。
しかし、キースが実力を発揮したのは、メインにさしかかった頃。
予算アップとはいえ、$700のマヤを2本、というわけにいかず、
リストをながめ試案する私達。一緒にヒマラヤに登った
「クラーク&クラウドン」にしようかな。味は確実だし、日本には正規で
18本しか輸出されず、VIVA!でもわずかに6本出せただけの銘柄。
これなら遜色ないでしょう。
余談ですが、2月2日現在、最新号のスペクテーターに掲載されている
「ハリウッドを動かす大御所たちの恍惚ディナー」で
アロウホ、ハーラン、コルギン、ブライアント&グレイスファミリーなどと同等に
このクラーク&クラウドンとエーブリューが選ばれていました)
↑マヤを飲むか、エーブリューにするか、初日にジャンケンして、結局
エーブリューを飲んだという、いきさつがありました。マヤは、日本でも
お金を出せばあるけど、エーブリューはないですからね。
とりあえず…2本オーダー。するとキースがささやきます。
「ケイとご友人は好みが一緒ですか?」
帰ってきた彼の手には、カール・ロウレンスのマグナムが!
もうVIVA!のイチオシ、初来日オフ会で大爆発、あっという間にソールドアウトした
カール・ロウレンス。やるわね、キース…ありがとう(;v;)
あまりの芳醇な香りとコクの深さに感激し、泣き出す人もいて
(私じゃないです、今回は)
先刻から、お話していたグレイスファミリーと子供達とのつながりに感極まって
泣いている人もいたので、みんな泣きながらの食事会になってしまいました。
よかった、個室で。
5時間が、夢のようにすぎさり、もう動けない…というほど満腹になったところで
全員、キッチンに招ばれて中をちょっと見学。(ここには、スタッフが総勢32人)
憧れのトーマスと、ひとりひとり握手をかわして、幸せな気分は最高潮!
思い出に深く残るディナーとなりました。
【ディナーで飲んだワイン】
SB セレーヌ ハイド 99
CH フラワーズ キャンプ・ミーティング・リッジ 97
PN キャピオー デモステン 98
CS カール・ローレンス マグナム 97
DS マルテイネリ マスカット アレキサンドリア 98
DAY 3 につづく
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